昨日、平遥から北京へ戻ってきました。
そして夜、ブログの原稿を書き終わったところで、ベッドに横になってひと休み……のはずが、そのまま爆睡。目が覚めたら午前4時。テレビでは大相撲が流れていました。
昨晩から泊まっているのは、7月に写真展を開いた中日青年交流中心と隣接する二十一世紀飯店。フロントはもちろん、館内のレストランや売店でも日本語が通じますし、テレビもNHKの海外放送が見られるのです。おまけに部屋には浴衣が用意されています。ここに泊まっていると、北京にいるのか日本にいるのかがよくわからなくなります。
まず一昨日は、前日行った子供写真教室の作品を飾り付け。
シカノ講師自ら作業。場所は「我眼中的日本」のスペースの入口。雨が降ったらアウトですが、平遥でその心配はほとんどありません。むしろ厄介なのは街中を包む砂埃。26日の閉幕まで持ってくれることを祈りつつ……。
手伝ってくれたキヤノン中国のスタッフと記念撮影。鼻の下の長さはフルサイズの1.6倍です(ってEOS40Dの画角か)。
とそんなやることいっぱい思い出もいっぱいな平遥を出発したのは昨日朝9時。太原→北京の飛行機は11:10発。太原空港までは1時間半もあれば着くはずでしたが……。
なんと途中で大渋滞。車列が完全に動かないとみるや、みんな車から外に出て一服!そして世間話!! その様子を呆然と眺めていると、運転をしてくれた写真フェスティバルのスタッフが、カメラを構えるポーズで僕に「撮れ撮れ」と……。
なので撮ってみた。
この後、ちょろちょろと車列は進んだんですが、路肩ではおじさんやおばさんが野菜や果物、水などを売っていました。おそるべし商魂……。
結局渋滞で30分以上をロス。原因は石炭を積んだトラックの横転でした。
事故現場を過ぎてからスタッフのお兄さんが運転するオデッセイは、3車線を右に左にレーンチェンジしながら爆走。僕の脳の中ではケニー・ロギンスの「デンジャーゾーン」がガンガン流れていましたが、無事に太原空港に着きました。
……搭乗便の出発5分前に。
もちろんダッシュで搭乗受付へ走りましたが、惜しくもアウト。中国の国内便は遅れるのが当たり前だそうですが、こういうときに限って時間を守ってくれるんですね。
仕方なく次の13:10発をキャンセル待ちするも乗れず、その次の15:10発にどうにか乗り込むことができました。
ちなみに平遥→北京は、僕が所属する日中写真文化交流協会の藤田事務局長が一緒でした。キャンセル待ちの間、藤田さんと空港の喫茶店で時間をつぶしましたが、昼間なのに店内は真っ暗。しかも我々のコーヒーを淹れてくれたウェイトレスは、なぜか涙をボロボロ流して泣いています。
コーヒーは中国では珍しくサイフォンで淹れた本格派でしたが、ひと口すすった藤田さんは「彼女の涙のせいか、なんだかしょっぱい味がするねぇ……」としみじみつぶやいていました。
藤田さんは大ベテランの編集者ですが、専門分野がアウトドア・自然だけあって、ちょっとやそっとのことでは慌てません。そそっかしい僕には頼りになる存在です。でもかなりのお人好しで、平遥ではバイクタクシーに常に言い値の10元(約160円)を払っていました。僕がいつも5元まで値切っていたのを知ると「料金って決まってるのかと思ったよぉ」とのんきなことをいっていました。
そういえば石田編集長も平遥でお土産を買おうとしたとき、「どの商品も値札が付いてないねぇ」とポツリ。案の定、商品を選ぶと向こうの言い値を払おうとしていました。慌てて僕が値段を交渉。向こうも心得たもので、僕に電卓を渡してきます。そこで妥当だと思う(あるいは買ってもいいと思う)金額より2~3割安い値段を打ち込むと、向こうはそれより少し高い値段を打ち返してきます。それで納得すれば、売り手のプライドも傷つけずに安い買い物ができるわけです。
話を元に戻すと、やっとの思いで北京の二十一世紀飯店にチェックインしたのは午後5時過ぎ。予定通り着いていれば、近くにある大山子798芸術区へ行くはずでしたが、仕方なくホテルの近くの古い町をぶらぶら撮り歩きました。
といいつつ撮りたかったカットが思いがけず撮れたりしました。飛行機が遅れたのは何かのご褒美だったんでしょう(ということにする)。
北京を歩いていて思うのは、野良猫が少ないこと。もっとも飼い猫はそれなりにいるようで、この猫たちもアパートの住人が飼っていました。
■キヤノンEOS40D、EF16-35ミリF2.8L USM(16ミリ相当)、Avモード・F3.2・-1/3補正(1/60秒)、ISO640、ホワイトバランス=太陽光、ピクチャースタイル=風景、高輝度側・階調優先
しかしその後遭遇した“野良鶏”にはびっくりしました。
■キヤノンEOS40D、EF16-35ミリF2.8L USM(16ミリ相当)、Avモード・F2.8・-1補正(1/8秒)、ISO1600、ホワイトバランス=太陽光、ピクチャースタイル=風景、高輝度側・階調優先&ライブビュー
土曜の夜とあって、街角のビリヤード台はどれも「ゲーム中」。
■キヤノンEOS-1D MarkIII、EF16-35ミリF2.8L USM(26ミリ相当)、1/20、F4、ISO1600、ホワイトバランス=オート、ピクチャースタイル=風景、高輝度側・階調優先
そして今日は大山子798芸術区に行ってきました。1950年代にソ連や東ドイツの支援で建てられた国営の軍事工場が役目を終え、そこにアーティストが住み始めた“芸術村”。広大な敷地に工場跡を利用したギャラリーやアトリエ、カフェや書店などが立ち並んでいます。壁には「毛主席万歳」のスローガンがそのまま残っていたり、随所にかつての面影が。そんな798芸術区はいま世界各国のアーティストや美術関係者から注目を集めているのです。
僕が今日798芸術区を訪れた理由はふたつ。まず日中写真文化交流協会では、来年北京でメンバーによる写真展を開く予定です(僕が北京を撮っているのもそこに出展するため)。その会場候補のひとつが798芸術区なので、下見に来たわけです。
もうひとつの理由は先週土曜、成田に到着した石田編集長から国際電話があり「写真撮ってきてよ」と頼まれたから。帰国前日に北京で丸1日フリーになった際、798芸術区を訪れたそうです。まぁ撮ってきてよと頼むからには、何かに使ってくれるんでしょうね……?
廃墟と書きましたが、隣には稼働中の工場も。 “工場萌え”な方には本当にたまらない空間です。
■キヤノンEOS40D、EF-S10-22ミリF3.5-4.5 USM(11ミリ相当)、Tvモード・1/125秒・-1補正(F22)、ISO200、ホワイトバランス=オート、ピクチャースタイル=モノクロ/Rフィルター、高輝度側・階調優先
建物のデザインもなんとなく“旧東側諸国”っぽい雰囲気。以前訪れたベルリンの東側にもこんな建物が結構ありました。
■キヤノンEOS40D、EF-S10-22ミリF3.5-4.5 USM(10ミリ相当)、1/13秒、F4、ISO800、ホワイトバランス=オート、ピクチャースタイル=風景、高輝度側・階調優先
しかしもう何年も中国にいるような気がしますが、実は10日しか経っていないんですね。でもって滞在するのはあと2日。帰りたいような、帰りたくないような……。